「 こ れ も 京 急 ! ? 」 な 取 り 組 み 紹 介
小さな鉄道ファンの「今」を残す 「京急キッズフォトスタジオ」
- 共創する
- 顧客視点
京急電鉄では、フォトスタジオを運営する(株)ハピリィと共同で、「京急キッズフォトスタジオ」を開催しています。中でも京急ミュージアムでは1組ずつ貸し切って行う特別感あふれる撮影会を行い、参加者にも大変好評です。取り組みの背景や異業種とタッグを組んだ価値共創について、京急電鉄 新しい価値共創室のSさん、(株)ハピリィみなとみらい店のMさんにお聞きしました。
―「京急キッズフォトスタジオin京急ミュージアム」とは、どういった企画なのでしょうか?
Sさん:京急ミュージアムの休館日に、館内を貸し切ってキッズ向けのフォトスタジオにしてしまおう、という企画です。館内の展示車両、大型ジオラマ、鉄道シミュレーションなどの人気コンテンツを楽しむお子さんの自然な表情や家族のふれあいの瞬間を、ハピリィのプロカメラマンが撮影します。0歳から小学6年生までのお子さまが対象で、保護者の方や兄弟・姉妹も一緒に撮影できるので、ご家族の記念撮影にもピッタリです。
また、お子さまには京急電鉄の運転士の制服(キッズサイズ)を用意しており、オプションでご家族も制服を着用することができます。他にも、京急電鉄のマスコットキャラクター「けいきゅん」と一緒に撮影できるプランや、和装で撮れる七五三プランなどもあります。現在は不定期の開催となっており、これまでに2回開催しました(2026年8月時点)。
―この企画を考案されたきっかけをお聞かせください。
Sさん:私自身、3年前に娘を出産したのですが、家族全員で写真を撮る機会って意外となくて。プロに気軽に撮ってもらえる機会があるといいなと思っていました。また、電車好きの男の子のママたちの話によると、地域の親子向けの施設や児童館には沿線の電車のプラレールが置いてあって、子どもたちは自然と沿線の電車が好きになるそうなんです。そこで、電車好きの子どもたちや保護者の方に喜んでもらい、もっと京急を好きになってもらうために、「京急の運転士の制服を着てプロカメラマンに撮影してもらう」という企画を考えました。いくつかのフォトスタジオに問い合わせて相談したところ、もっとも企画趣旨に共感・賛同してくださったのがハピリィさんでした。写真の雰囲気も私が望んでいたオシャレな感じだったので、ぜひということで話が決まりました。
―お客様の反応や反響はいかがでしたか?
Sさん:参加した方々の満足度はかなり高く、鉄道好きのお子さんとその保護者の心を掴む企画だと自負しています。最初は、当社が主催する子ども向けのイベントで、ハピリィさんにブースを出してもらいました。そのときは、2日間で110組を撮影するというハードスケジュールだったのですが、枠はすべて埋まり、大盛況でした。特に、保護者の方々が喜んでくださって。制服を着て撮るだけでこんなに喜んでいただけるのかと、こちらが驚いたほどです。3カット2,000円というベーシックプランに加えて、約7割の方がオプションで追加ショットを購入されていて、ビジネスとしても手応えを感じました。そこで、次のステップとして、京急ミュージアムの休館日を利用して、貸し切りフォトスタジオにしてしまおうと考えました。
写真の仕上がりはこんな感じ。さすがプロです!
―京急ミュージアムを貸し切って行うことに対して、ハードルはありましたか?
Sさん:社内で企画を出した際には、京急が持つIPやアセットの有効活用という点も強調したのですが、「本当にニーズがあるの?」という感じで、最初はなかなか理解や賛同が得られませんでした。ただ、半信半疑だった人たちも、実際に子どもたちや保護者の方々の笑顔を見ると、「すごくいいね!」と言ってくれたので、実績を積んで定期的な開催を目指したいと考えています。
―ハピリィさんは、これまで他社とのコラボはご経験があるのでしょうか? また、京急電鉄とコラボをしてどのように感じられましたか?
Mさん:子ども向けの衣料品メーカーやランドセルメーカーさんなどとのコラボはありますが、鉄道会社さんとは初めてです。驚いたのは、お子さんたちがノリノリだったこと。通常のフォトスタジオでの撮影では、お子さんの機嫌をとったり笑顔を引き出したりするのに苦労するんです。特に着替えなどは嫌がるお子さんも多く、スタッフがあの手この手でなんとかうまく乗せて…という感じなんですが、憧れの運転士さんの制服だと、こちらが言わなくても喜んで着替えてくれて(笑)。撮影中も電車に囲まれて終始テンションが高く、自然な笑顔もいっぱい。やっぱり、好きなもののパワーはすごいですね。
―「京急キッズフォトスタジオin京急ミュージアム」を開催してみての気づきはありますか?
Sさん:スタジオでの撮影よりも価格帯はやや高めですが、これまで枠はすべて埋まっており、「京急ミュージアムを独り占めできる」ということにも価値を感じていただけるのだと実感しました。意外だったのは、夏休み期間の開催でも小学生がいなかったこと。コア層は3〜5歳で、100%男の子だったのも想定以上の数字でした。
―今後はどのようなことに挑戦し、どのような未来を実現していきたいですか?
Mさん:京急ミュージアムのオリジナルのフォトフレームやオリジナルの撮影用小物があったらいいんじゃないかなど、京急さんと話す中でいろいろなアイデアが出てきて、ワクワクしています。京急キッズフォトスタジオをきっかけに私たちハピリィを知っていただき、ご家族の節目の際にスタジオを利用してもらう…という好循環が生まれたら素敵ですね。
Sさん:ウェディングフォトなど大人向けの撮影会もやってみたいですね。実現したいのは、「京急っていいね!」と思ってくれる層を増やすこと、そして、未来の京急ファンを育てること。「京急の制服を着て写真を撮った」「京急ミュージアムを独り占めして楽しかった」という記憶を、大きくなったときに思い出してもらい、京急沿線に住んでもらったり遊びに来てもらったりしたらうれしいですね。
「 こ れ も 京 急 ! ? 」 ポイント
「運転士の制服を着て写真が撮れる×京急ミュージアムを貸し切りで楽しめる」という特別感で、電車好きのお子さん&保護者の心を掴んだ本企画。これまで活かしきれていなかった鉄道のIPやアセットを未来の京急ファンづくりに活用し、顧客満足度的にもビジネス的にも新しい価値を生み出しました。
